自社のCO2排出量を算定する際、Scope3(サプライチェーン全体の間接排出)まで対象範囲を広げる企業が増えている。取引先や業務委託先の環境対応状況が、委託元企業自身のサステナビリティ評価に影響を及ぼす時代になりつつある。営業代行の選定でも、こうした観点が徐々に意識され始めている。
なぜ営業代行にまで環境対応が問われるのか
営業代行は物理的な移動や大量の紙資料を伴う業務も多く、一見すると環境負荷とは縁遠い印象を持たれがちだ。しかし実際には、オフィスの電力使用、訪問営業における移動、データセンターの稼働など、間接的な排出源は少なくない。
- リモート・オンライン商談中心の業務設計か、訪問前提か
- オフィス電力に再生可能エネルギーを採用しているか
- ペーパーレス化の進捗度合い
- サステナビリティに関する情報開示の有無
これらは委託元企業がScope3排出量を算定する際、間接的な影響要因として扱われる可能性がある。
評価の現実的な落とし込み方
すべての営業代行会社に厳密な環境データの開示を求めるのは、現状ではハードルが高い。次のような段階的な評価軸を用いる方が現実的だ。
| 評価段階 | 内容 |
|---|---|
| 基礎レベル | オンライン商談比率、ペーパーレス化の取り組み |
| 中間レベル | 環境方針の文書化、社内啓発活動 |
| 発展レベル | CO2排出量の定量的な開示、第三者認証の取得 |
ポイント:完璧な環境対応を選定の必須条件にするのではなく、「取り組みの方向性が自社の方針と合致しているか」を確認する。この姿勢の方が現実的だ。
加点要素から必須要件へ移りつつある選定基準
現時点でカーボンニュートラル対応を営業代行選定の最重要項目に据える企業はまだ多くない。ただし、上場企業やサステナビリティ経営を掲げる企業との取引では、委託先の環境対応状況が調達基準の一部として問われる場面も増えつつある。今後、この視点は加点要素から必須要件へと徐々に比重を移していくかもしれない。
よくある質問
Q. 環境対応をアピールしていない営業代行会社は避けるべきか A. 情報開示が進んでいないだけの場合もある。直接ヒアリングして取り組み状況を確認する方が実態を把握しやすい。
Q. オンライン商談中心の会社は環境負荷が低いと言えるか A. 移動に伴う排出は抑えられるが、データセンターの電力使用など別の要因も存在するため、それだけでは判断できない。
Q. カーボンニュートラル対応は料金に影響するか A. 再生可能エネルギー導入などのコストが価格に反映される場合はあるが、必ずしも大幅な差にはならない。
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